フルマラソンと内臓疲労:ランニングで気を付ける身体のサインとは?(胃トラブルの対策編)

内臓疲労とは

ガチトレ<br>お兄さん
ガチトレ
お兄さん

最近困っていることがあるんだよ。

栄養<br>お姉さん
栄養
お姉さん

どうしたんですか。

ガチトレ<br>お兄さん
ガチトレ
お兄さん

フルマラソン のレースに出てるんだけど、
途中で吐き気を催すことが多くなって。。

栄養<br>お姉さん
栄養
お姉さん

もしかすると内臓疲労が蓄積されてるのかもしれません。
トレーニングせず休養することも大事ですよ。

ガチトレ<br>お兄さん
ガチトレ
お兄さん

内臓疲労!?なんじゃそりゃ!

内臓疲労という言葉を聞いた方は多いかと思います。文字通り内臓が疲れてしまうとはどのような状態のことをいうのでしょうか。ちなみに内臓疲労という言葉は医学的に定義された言葉ではありません。おそらく臓器の疲労や機能障害にはそれぞれ名前が付けられていたりするので、その名前で呼んだ方が正しいのでしょう。内臓と一括りに行っても身体には様々な内臓があります。ただ、内臓の疲れの総称として呼ぶのに便利なので、このブログでも内臓疲労という言葉を使用したいと思います。内臓がなぜ疲れてしまうのか。仕組みをよく理解した上で適切な内臓疲労の回復方法を取ることが大切ではないでしょうか。

胃の疲れ

具体的に胃が疲れるとはどのようなことを言うのでしょうか。また。疲れることによって身体にどのような影響があるのでしょうか。長く走ることによる影響は以下の通り。下部食道括約筋とは、胃の上部にある管のところを逆流しないように押さえてつけている筋肉です。

  1. 胃酸が胃のなかに蓄積する
  2. 胃が運動で揺れる
  3. 胃の活動に必要な血液が少なくなる
  4. 下部食道括約筋が緩む
  5. 胃が縮んだ時に胃酸が上昇する

なぜ胃酸が上がって来てしまうのでしょうか。逆立ちしても胃酸は逆流してこないですよね。はしっている最中に酸っぱい気持ち悪いものが上がってくるような感覚があったことはありませんか?これは逆流性食道炎の症状の場合があります。

逆流性食道炎とは、強い酸性の胃液や胃で消化される途中の食物が、食道逆流して、食道が炎症を起こし、胸やけや胸の痛みなどさまざまな症状が生じる病気です。
逆流性食道炎の定義

ちなみに胃はのびたり縮んだり、自在にその形を変えることができる器官なのです。

胃は、非常に膨張性に富んだ臓器です。何も入っていない時には、わずか50mLの容量しかありませんが、最大限に膨張すると成人で2Lの飲食物を詰め込むことができます。

胃はどれくらいの容量があるの?:看護roo!

では、なぜランニングをすると胃酸が増えてしまうのでしょうか。胃液のコントロールをしている物質は神経とホルモンです。この神経の伝達がうまくいかなかったり、ホルモン分泌異常があると、胃液のコントロールもうまくできなくなります。胃液の分泌には迷走神経という神経が関わっていますが、この神経はストレス(精神的なものだけでなく、肉体的な疲労、痛みを含む)を受けると、胃酸の分泌を促します。結果、胃酸が必要以上に分泌されてしまうのです。

胃も活動するためには血液が必要です。胃は筋肉でできた袋状の臓器です。筋肉でできている訳ですから、動かすためには酸素が必要で、血液が必要です。しかし、ランニングをすると足の筋肉を初め、体全体で血液が必要となるため、胃に血液が行き渡らなくなります。

安静時には全身の血液の40%ほどが流れている内臓への血流は、運動時には、わずか7、8%前後まで低下すると言われています。

逆流性食道炎の方にとって、ランニングは体に良いのか?

これだけ血流が減ってしまうと、内臓を動かすのに必要な筋肉も動かなくなってしまいますよね。血液が少ない状態で筋肉を動かそうとするのはストレスがかかります。胃が十分な働きをできなくなってしまうのは一目瞭然です。

胃酸増加への対策

胃酸が上がってくるような場合はどうしたら良いのでしょうか。まず、やってはいけない対策として鎮痛剤などを使うことです。

胃痛の無料イラスト素材|イラストイメージ

非ステロイド系の消炎鎮痛剤を利用すると、胃の粘膜を保護している酵素、COX-1の働きを妨げてしまいます。これは消炎鎮痛剤本来の目的である痛みを伴う酵素の働きを妨げることの副作用のようなものです。ウルトラマラソンなどで、終盤胃のトラブルに見舞われたことがある人は、薬を服用している場合は消炎鎮痛剤による影響があるかもしれません。

胃酸の分泌を抑える目的では、例えばガスター10が有用です。

ガスター10は、出過ぎる胃酸を速攻コントロールし、胃粘膜を守ることで、胃の不快な症状を改善します。

ガスター10公式サイトより

ガスター10の利用についてはUTMF副実行委員長で、消化器外科専門医でもある福田六花先生も推奨しています。(ウルトラランナーの「悲鳴を上げる消化器官」のためにできるコト

もしレース後に胃のトラブルが続くようであれば、しっかりと休養して十分な食事を取ることも大切です。やりすぎは禁物。自分の身体と相談しながらトレーニングを続けて身体を壊さないようにしましょう。

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